
給排水設備研究2022年7月号
2022-07-25
特集:お酒に関わる人々
People Involved in Drinking
戦後の1950年代ごろまでは地場の蔵元が作った日本酒は、地元だけで消費時代がありましたが、1970年代になると日本酒造りにかかわる多くの先輩たちが、米の違いや酵母の違い、仕込みの違いを際立たせて自己銘柄を「地酒」というジャンルをつくり、全国区に育てていかれました。しかし、時代が変わり機械化が進み、かつてのような個性のある杜氏、醸造家が出てくる基盤は、残念ながら、もうほとんど失われつつあります。しかし、最近は東京農業大学で醸造学を学んだ論理的思考の生産者がネットワークを活用して、切磋琢磨しながら世界で飲まれる日本酒を目指す醸造家が生まれ、その夢に活躍の場を求めて就職する若者が急増し、テロワール(土壌や気候の違いなど土地に根差す味わい)を語れる日本酒にするための挑戦が始まりました。次の時代の杜氏や醸造家は、どんな人々だろうか。かつての杜氏や醸造家の技と酒造りにかけた思いは、どんな風にその若者たちに受け継がれていくのだろうか。
今回、日本の基幹産業に成長しつつある國酒(日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキー、クラフトビール、クラフトジン)に関わりのある杜氏や醸造家の方々に執筆して頂きました。新旧の酒に関わる人々の想いを紹介します。
- 「究極の食中酒」の神髄と挑戦 —– 杉原健太郎(株式会社新澤醸造店)
- これまでとは一線を画す山梨ドメーヌ・スタイル —– 三澤茂計(中央葡萄酒株式会社)
- Beer Beautiful–有機農業から地ビール、そしてクラフトビールへ、そしてまた地ビール —– 朝霧重治(株式会社協同商事コエドブルワリー)
- 焼酎という枠を飛び越えて、世界の共通言語ウイスキーへ —– 中村俊一(小正嘉之助蒸溜所株式会社)
- 宮城初クラフトジン「欅」の拘りと取り組み —– 杉原健太郎(株式会社MCG)
お断り: 焼酎、ジャパニーズウイスキー、クラフトジンは蒸留酒のため、醸造家ではないと思われる方もいらっしゃると思いますが、海外では発酵・醸造段階から関わっていれば蒸留酒関係者にも使われることがありますので、本特集では製造分野に関わる方々は醸造家とさせていただきました。
給排水設備研究 編集委員 近藤茂
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